能力を求めると同時にオペレーションを見直す
トリノ・ガーデンでは「複雑な作業を簡素化する」「人によりブレ幅の大きいオペレーションを標準化する」などのオペレーションに関わるご支援をさせて頂いております。採用難という逆風吹き荒れる飲食業界では、特に優秀な人材を求めるだけではなく一般的に低い勤労意欲層、外国人、未経験の高年齢層でも、短期間で運営できるところまでオペレーションの精度を上げたいというご要望を頂いております。
「新人を何日で仕上げることが出来るか」というテーマでオペレーション分解&構築のご支援を行ってきた企業様や、弊社で委託運営していた立ち食い蕎麦店で、実際に入店前に戦力化できないものか色々試みてきた実験結果をご紹介します。入店前オペレーションの変更で人材育成コストを削減する実験
一般的に新人の教育期間を80~90時間と設定している店舗が多いですが、新人1人あたり8~10万円(+教育担当者の人件費)を投資していることになります。1時間でも早く戦力化するために、そもそも入店前に勤務前の準備としてマニュアルを渡してみたらどうだろうということから実験はスタートしました。実験方法は入店後1番初めのオリエンテーション時に教育コンテンツを渡し、次回1度見た人であれば分かる質問で (1)視聴率を測定し、 次に質問で (2)理解度を測定します。
コンテンツの内容を視聴し理解出来ていれば、より戦力に繋がるという仮説の元、複数のコンテンツにトライしました。(強要せずあくまでも関心があれば見ていて下さいというアナウンスです)入店前に教育コンテンツを見て貰う 上記は、実験の結果を表にしたものです。
【実験① 紙のオペレーションマニュアルを渡す】 紙のマニュアルほとんど見られず惨敗。スマホ&動画に慣れている世代向けに実験②として動画コンテンツにトライしました。
【実験② 紙マニュアルを説明用のスライドにした動画マニュアル(30分)】 制作に膨大な時間がかかった割には視聴されず、しかも内容を全く理解されない結果でした。 そもそも文字の多い長いコンテンツをやめ、具体的なオペレーション風景・手順の動画【実験③】を作成しました。
【実験③ 基本動作のオペレーション動画 (2分×3本)】 具体的なオペレーションの臨場感ある動画は視聴率も高く、入店後のイメージが湧いたものの理解度は低い状態でした。そこで、最近のスマホの人気コンテンツを参考にし、移動中やふとした瞬間に「ながら見」出来るコンテンツ【実験④】をトライしました。優秀な人間の特徴(=たくさん気づきを得る)を事前インストールに成功
実験④ オペレーションの間違い探し動画 (1分×5本)】 接客中のNGポイントを探す簡単なゲームで難易度を5段階に分けたところ、5段階目で10個の間違いを探すために、最多で20回以上も動画を視聴したスタッフがいました。 そして気づきを10個クリアしたスタッフは、優秀なスタッフの特徴である「多くのことに気づく」ことが出来るようになっていました。【まとめ】 色々なコンテンツを試した結果、
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●スマホで「ながら見」できる動画コンテンツで
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●優秀なスタッフが〝仕事中で気になること”(=優秀なスタッフの視点)をゲーム感覚で事前に身に着けて貰う
ことが出来れば、成長速度が速まるという結果に辿り着きました。 新人教育コストを下げたいという方は是非、入店初期段階で、「もっと〇〇するためには…」という気づきをたくさん得られるオペレーションをご検討してみてはいかがでしょうか。参照:名古屋・三河の店長・人事担当者のためのお役立ちサイト【ヒトクル】