負けるな飲食店! 生産性改善の初手は、閉店作業の時短化!
低料金にも関わらず、衛生レベル・接客レベルが高い日本の飲食店は、世界的に類を見ないほどコストパフォーマンスが高いといえます。しかし、低単価・高品質の外食生活を享受しているにも関わらず、世論は、労働者の低賃金や長時間労働・残業を許容してくれません。 「飲食店へ低単価・高品質は求めるが、提供企業の存続は認めない」と言わんばかりの政策や与論の荒波を乗り越える一助となれるよう、「オペレーション」という視点を広げていければと思います。
その取り組みの1つが、現場スタッフの力量・努力に委ねない「オペレーション改善」というアプローチ手法で、今回は、オペレーション改善の初手として行うことが多い「閉店作業の時短化」をご紹介します。なぜ「閉店作業の時短化」を長時間労働解消の初手にするのか
はじめに着手する理由のひとつは、労働基準法で定義される残業代を減らすことで、収支へのインパクトが大きいということがあげられます。 その他に「オペレーション」という視点で、閉店(クローズ)作業に注目する理由もあります。
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・営業後で集中力が散漫になっていることが多い
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・時給アップする22時以降はゆったり働くバイトもいる
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・疲労が蓄積すると一定のゆっくりとしたリズムに陥りやすい
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・直接付加価値に貢献する作業でなく、体系化されたトレーニングを受けることが少ない
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・レジ閉めや係数管理などに追われ店長が直接スタッフの作業を見ることが少ない
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・現場責任者の力量によって閉店作業への意識やスタンスが大きく異なる
つまり、毎日発生することにも関わらず改善の伸びしろが大きく「オペレーション改善」の数字的な効果が上げやすいことが理由です。(所要時間60分)人による所要時間の差・作業品質の差を洗い出す
具体的に、どのように閉店作業を時短化するかというと、 まずは時短化に繋がる作業を見つけ出すことからスタートします。<1>閉店時に関わる作業を全て箇条書きにし、現状どの作業に何分要しているかを一覧にする。
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・ 各作業の所要時間を概算でよいので「分単位」で書く
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・ 各作業の発生頻度(週〇回、月〇回)を書く
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・ 人により時間差が大きい作業は[最長〇分、最短〇分]と書く
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・ 人により作業品質に差がある作業は「※」など注記しておく
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・ スキルや権限求められる作業は実施可能者を書く(例:レジ閉め/店長のみ)
<1>~<4>までの所要時間はイメージ60分ほどですが、この改善効果は、閉め作業に要する時間が長いほど、作業に関わる人数が多いほどが大きく、閉店作業に30分×2名かけているような店舗でも約20%ほど短縮します。どの作業に、どのくらいの時間をかけるべきかを明示することで「こだわり症候群」や「居残り付き合い残業」など作業時間超過のメタボ体質を撲滅しましょう。 トリノ・ガーデンはIoTを活用したオペレーション改善サービスを提供しています。店舗オペレーションによる生産性向上について詳しく知りたい方は、お気軽にお問合わせください。参照:名古屋・三河の店長・人事担当者のためのお役立ちサイト【ヒトクル】